三枝明夫
この〈本編1-『儀礼の過程』を読む〉は、「コムニタス」という概念を手がかりとして、筆者がこれから長きに渡って、それと関連していると思われる様々な人の議論と比較していくために、その基礎となるように、もう一度しっかり『儀礼の過程』を読み直す作業である。
筆者なりの関心に沿って色々横道に逸れながら、また勘違いしながら書いて行こうと思うが、それが読者の皆さんの何らかの参考になれば幸いである。
筆者はもうかなりの歳なので、あと何年生きられるかわからないのに、気が向いたときにだけ書き進む趣味の作業なので、作業が恐ろしくゆっくりしたペースでしか進んで行かないことを、諦めとして感じながら。
<目次>
第1回ー「第1章―生と死における分類の次元」その①―ターナーの研究姿勢
第2回ー「第1章―生と死における分類の次元」その②ーイソマ儀礼
第3回ー「第1章―生と死における分類の次元」その③ー象徴の交差した空間構造と、その媒介の具体性